最新のスマホやノートPCを買って「高速充電対応だからな!きっとすごく早いだろうなー。」と思ったのに、なぜかなかなか充電が終わらない。
「この高速充電器、店員さんおすすめで、すぐ終わるっていってたな」と試してみたら以前と変わらなくてガッカリ。
そんなモヤモヤを抱えてますか?
せっかく急速充電に対応したデバイスを使っても、そのポテンシャルを100パーセント引き出せていないケースがめちゃくちゃ多いんです。
朝の忙しい時間にバッテリー残量が20パーセントしかない絶望、そんな窮地から救ってくれない「高速充電対応のデバイスたち」。
今回は「なぜあなたのデバイスたちが充電で本気を出してくれないのか」をスッキリ解決します。
▶ 高速充電のPDやQCについて基本を知りたい方はこちらの記事も参考にしてください
この記事でわかること
- 「三位一体?」急速充電を成立させるためにすごく大切な3つの要素
- 足りてる?充電器のワット数とケーブルの意外な落とし穴
- 安全対策の影響|バッテリー保護機能と仕組みと遅くなる理由
- 今日から実践できる充電速度を劇的に改善するステップ
結論|急速充電はデバイス・充電器・ケーブルの「三位一体」で決まる

結論から言うと、急速充電はどれか一つが高性能なだけでは成立しません。 以下の三位一体が必要なのです。
- 受け取る側のスマホやパソコンといった【デバイス】
- 送り出す側の【充電器】
- そして、上記2つをつなぐケーブル
この3つがすべて同じ規格で手をつないで初めて、本来のスピードが発揮されます。
もし「充電が遅い」と感じているなら、この3つのどこかに必ず「ボトルネック(早さを堰き止めているポイント)」が隠れています。
高速充電のはずなのに遅いのはなぜ?

高速充電対応のスマホを購入したり、高速充電器を買ったら、そりゃ「早くなるぞぉ!ワクワク」になりますよね。
僕ももちろんなります。わざわざ少ない充電をギリギリに充電し始めて「おぉーー!もうこんなに充電された!」ってやるくらいワクワクします(笑)
ですが、実際に充電してみたら、思わぬ遅さで「えぇ?なんで?」ってなることも。
その具体的な理由と、三位一体のポイントを詳しく見ていきましょう!
見た目は同じでも中身は別物?意識するのはワット数
USB-Cという端子の形が同じでも、実は中身の規格はバラバラです。
高速充電がちゃんと早くなるには、三位一体が必要。
例えば、スマホ本体と充電器はPD対応(高速充電のルール)でも、ケーブルがPD非対応だと、ケーブルに合わせた速度しか出ません。
【スマホ本体】高速充電非対応や最大ワット数が低い
そもそもスマホ側が急速充電に対応していなければ、いくら強力な充電器を使ってもスピードは上がりませんよね。
実は、急速充電の主導権を握っているのはスマホなんですよ。
まずチェックすべきは「最大何ワットまで受け入れ可能か」という器の大きさです。
例えば、Galaxyの最新モデルでは45Wまで対応している機種もありますが、スマホ本体が「最大20Wまで」というルールなら、100Wの超強力な充電器を繋いでも、20Wのスピードしか出ません。
今の時代、スマホが高速充電対応していない方が難しいですが、自分のデバイスのスペックを知っておくのは大事ですね。
【充電器】送り出す力、ワット数(パワー)が足りない
充電器のパワーを示す単位がワット数です(数値が大きいほどパワーが強い!)
そんな充電器、昔の小さな充電器(ワット数の低い物)を使い続けていませんか?
今、僕も確認してみましたが、うちの転がっている充電器…10Wとか18Wがたくさんありました(笑)
これで最新スマホを急速充電すると考えると、充電器のパワーが足りずに遅くなっちゃいます。
例えば、仕事で使うノートPCに、昔のスマホに付いていた小さな5Wの充電器を挿したらどうなるでしょう。
まるでプール(バッテリー)にポンプ(充電器)で水を送るのに、蛇口(低ワット)から水をためるようなもの。とても追いつかない。
溜まらないどころか、使っている最中にどんどん減っていくという「えっ、電気はどこへ消えた?」なんて悲劇も起こり得ます。
短時間の充電を重視する方は、25W以上の出力がある充電器への買い替えを検討しましょう。
Anker Nano II 65Wならコンセント折り畳み式でスマホにもノートPCにも使えるので持ち運びも便利です。
【ケーブル】ただの紐じゃない!「通り道」の制限
意外な気が付かない「盲点」になりがちなのはケーブルです。
「端子の形が同じならどれも一緒でしょ」と思われがちですが、中の銅線の太さや設計はバラバラ。
安価なものや古いケーブルをそのまま使い回していませんか?
どんなに強力なポンプ(充電器)を使っても、ホース(ケーブル)が細ければ水はチョロチョロとしか流れません。
結果、充電も遅くなってしまいます。
実は僕もこれやってました(笑)
なんとなーく気づいてはいましたが、ケーブルにワット数書いてないものもあって、遅いまま使ってました。
購入時は、対応しているワット数(60Wや100W)をしっかりチェックしましょうね!
こちらはAnkerのPowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブルです。240WということでスマホやノートPCを買い替えても安心ですね。
「どこで充電しても同じ」という勘違い(コンセント直挿しのすすめ)
パソコンのUSBポートや、車の備え付けUSBポートから充電していませんか?
これらは本来「データのやり取り」が目的なので、電気を送り出す力が弱くて充電には不向きです。
やっぱり壁のコンセントに直接挿した充電器に比べると、充電スピードは大幅に落ちることが多いです。
だから急いでいる時ほど、壁のコンセント(ACアダプター)から直接充電するのがおすすめです。
「最後だけ遅くなる」のはありがたい保護機能かも
「80%前後くらいまでは早かったのに、そこから急に進まなくなった」と感じるのは、スマホの正常な保護機能です。
満タンに近い状態で無理に電気を詰め込んで壊れないように守ってくれる機能です。
また、スマホが熱すぎる(過熱状態)場合も、安全のために充電速度を一時的に落とすようコントロールしてくれます。これによって「最後遅いな、充電」って思うかもしれませんね。
充電器とケーブルをまとめて環境を整えたい方は「Anker Nano Charger (45W) with USB-C & USB-C ケーブルセット」もおすすめです。
ついやってしまう残念な充電NGパターン

知識があっても、日常でついついやってしまいがちな3つのNGパターンを紹介します。
- パソコンのUSBポートから充電
在宅ワーク中、作業しながらノートPCのUSBポートでスマホを充電。でも1時間たっても数パーセントしか増えないこともあります。 - 古いケーブルの使い回し
近くにあったケーブルをそのまま使って充電。後で確認したら古くてワット数が低く、気づいた時には充電がほとんど進んでいなかった…なんてことも。 - 過酷な環境での充電
天気のいい日に作業デスクの日当たりの良い場所で充電。スマホが熱くなり、保護機能で充電速度が低下。バッテリーへの負担も大きくなります。
即実践!急速充電を取り戻すための5ステップ

もし充電が遅いと感じたら、次の手順で対策をしてみてください。
- 信頼できる「認証品」を揃える
純正品がベストですが、サードパーティ製を選ぶなら「USB PD」対応や、Apple製品なら「MFi認証」があるものを選びましょう。ここは投資する価値があります。 - ワット数の再確認
自分のデバイスが最大何ワットで充電できるかを調べ、それに見合った出力の充電器を選びましょう。 - 物理的な熱対策
充電中にスマホが熱いなら、ケースを外したり、放熱しやすい机の上に置いたりするだけでも効果があります。 - ポートの掃除
意外と盲点なのが、充電口に溜まったホコリです。接触不良で高速充電を認識しないことがあります。エアダスターなどで優しく掃除してみてください。 - 「ながら充電」を卒業する
急いでいるときこそ、触るのをやめて画面をオフに。さらに再起動してから充電すれば、バックグラウンドの不要な動きが止まって効率が上がります。
まとめ|急速充電はデバイス・充電器・ケーブルのワット数チェック

最後におさらいしましょう。
高速充電とは「強力なポンプ(充電器)」から「太い水道管(ケーブル)」を通して「大きなタンク(バッテリー)」に水を送るようなものです。
- ポンプが弱ければ勢いが出ない
- 水道管が細ければ詰まってしまう
- 満タンに近づけば溢れないようバルブを閉める
- 熱を持ちそうなら安全のために送水を絞る
どこか一箇所でも不備があれば、全体のパフォーマンスはガタ落ちです。 僕たち世代も、もし「ケーブルが古かったかも」「PCから充電してた」と気づけたなら、今日からデジタルライフはもっと自由になります。まずは手元のケーブルや充電器のワット数を確認するところから始めてみませんか。


