最近動画をいじる機会を父兄の役割分担によって得ることがあったんです。
正直なところ言えば、奥さま方が「すごぉい」なんて言ってくれる期待感はものすごい薄いんですけどね。僕が作っても持って行くのは妻ですから(笑)
でも、この機会を利用してもう一度動画についての基本的な勉強をしておきたいと思います。
動画のごく基本的な内容についてです。できる限りわかりやすく書いてみます。
動画はパラパラ漫画
動画っていうのはパラパラ漫画です。
「複数の静止画を短時間にパラパラパラと切り替えていくことで動画に見えている。」
というのが「動画」の本当の姿です。
皆さんもきっと小学校や中学校の教科書の隅にパラパラ漫画を書いた経験が一度や二度はあるかと思うんですが、まさにあれですね。あれが動画の正体。
違いと言えば…教科書に手で書いた小さなパラパラ漫画はそう多くの枚数は書けない。
でも、撮影した動画などではすごい枚数のパラパラ漫画だということなんです。
枚数が多いほどなめらかに【フレームレート】
パラパラ漫画を作るにあたって、例えば…
30枚の絵を10秒かけて見る
300枚の絵を10秒かけて見る
のではどちらがなめらかに動いて見えると思いますか?
そうですよね。明らかに後者です。
動画の滑らかさを表すのが【フレームレート】です。
フレームレートの単位は「fps」。
「fps:frames per second」は、1秒間に何フレーム使っているかという事です。
先ほどの例でいえば…
30枚の絵を10秒かけて見る → 3fps(1秒に3枚の絵)
300枚の絵を10秒かけて見る → 30fps(1秒に30枚の絵)
という事になります。
フレームレートは大きいほどなめらかな動画になるということですね。もちろんファイルサイズも大きくなりますけど。
フレームレートの表記「60p」「60i」の意味
デジタルビデオカメラを選ぼうとして仕様をみたりするとフレームレートが…
「60i」とか「60p」とか「30p」のように記載されているのを見ることがあります。
この数字の部分は先ほどの【フレームレート】です。
そしてその後ろのアルファベットは…
「i」 → インターレース走査
「p」 → プログレッシブ走査
の意味になります。
インターレース走査
フルハイビジョンの画素数って1,920x1,080ですよね。
これは横に1,920個の画素があって、縦に1,080個の画素があるよって事です。
これにどうやって静止画として表示するか?
それは走査線という「画面を作る画素の水平1行分」の線で描きます。
そのやり方がインターレースの場合、奇数行と偶数行の2回に分けて1枚の絵を作るんです。
1枚の絵(1フレーム)を2回(2フィールド)で作ることになります。
※フィールドは1回の走査で作られる絵です。
プログレッシブ走査
インターレース走査とは違い、一回ですべての走査線を伝送するのがプログレッシブ走査です。1枚の絵としてみた場合には「インターレース」よりも「プログレッシブ」の方がきれいに見える訳ですね。
できるだけ鮮明な映像がいいような場合はプログレッシブの方がオススメですね。
結局、インターレースとプログレッシブどっち
仮に【30fps】で比べるなら…
インターレース
鮮明さはプログレッシブにはかなわない。
けど、1秒に60フィールドが必要になるのでなめらか感は出る。
プログレッシブ
1フレームが1フィールドなので絵の鮮明さはプログレッシブの方が上。
だけど、1秒に30枚なのでなめらかさはインターレースにかなわない。
動きのある動画を撮る場合はインターレースの方が向いている(撮れる時間も考慮した場合)し、きれいな景色を見る場合はプログレッシブの方が向いているということでしょう。
データ量が多いほど高画質【ビットレート】
ビットレートの単位は「bps」。
「bps:bits per second」は、1秒間に何ビットのデータが送受信されるかという事です。
もっと分かりやすく言えば1秒間の映像にどれだけ多くのデータが記録されているかっていうこと。だから、ビットレートの数字が大きければ大きいほど高画質できれいになります。
ビットレートは「転送レート」ともいいます。
可変ビットレートって何?
ビットレートの数字が大きいほどきれいな映像になるなら、大きくしたくなりますね。
でも、そうするとどうしてもたくさんのデータを記録することになってしまい、撮影できる時間が短くなってしまうなどのデメリットもあります。
そこで「可変ビットレート」が出てきます。
可変ビットレートは撮影しているものに応じてビットレートを変動させるモードです。
運動会の競技中のような動きが早くて大きい映像の場合は高ビットレートで記録して、穏やかな景色を録画するような場合は低ビットレートで記録する。
そうすることで、ファイルのサイズはできるだけ小さくしながらも画質が高い方がいい場所は高画質に記録できるというメリットがあるんですね。